ポスト・セカイ系                     ~日常とバトルロワイヤルの相克~

セカイ系と呼称される作品群が席巻したゼロ年代。その後、世界的な金融危機、東日本大震災を背景として二つの作品群が勃興していく過程を追っていきます。

2009年

「けいおん!」という日本中を魅了した作品の登場で、それまでアニメの一ジャンルにすぎなかった「日常系」がポスト・セカイ系として取り上げられ始めます。一方で、「日常系」とは正反対の作風をもった作品群が、「東のエデン」を皮切りとして登場し、人気を博してきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東のエデン

制作会社 ProductionI.G.

あらすじ

2010年11月22日 月曜日、日本各地に10発のミサイルが落下した。『迂闊な月曜日』と呼ばれたこの事件は、奇跡的に1人の犠牲者も出なかったこともあり、人々は次第に危機意識を失っていった。それから3ヶ月後、11発目のミサイルが旅客機を直撃した。その頃、大学卒業旅行でホワイトハウスを訪れていた森美 咲は、滝沢 朗と名乗る同い年の男性にトラブルを救われる。滝沢は記憶を失っており、全裸姿であったが、82億円の電子マネーが入った風変わりな携帯電話(ノブレス携帯)を手にしていた。咲と共に日本に帰国した滝沢は直ちに自分が何者かを探り始める。現状と将来に悩んでいた咲は、滝沢に振り回されながらも次第に心惹かれるようになる。

ミサイルはなぜ落ちたのか、滝沢とは一体何者なのか、ノブレス携帯とは、謎を追ううちに、滝沢は自分が恐ろしいゲームに巻き込まれていることに気付く。

 

 

 

 

 

 

2010年

「東のエデン」は、その背景として日本社会の抱える漠然とした不安感があった。しかし、世界的金融危機である「リーマンショック」を前年に経験した日本社会は、より切実とした危機意識を抱く。

 

 

 

 

 

 

けいおん!

制作会社 京都アニメーション

あらすじ

春、新入生がクラブを決めるころ--
田井中律は幼馴染の秋山澪を連れて軽音部の見学へ行く。しかし部員全員が卒業してしまった軽音部は、あらたに4人の部員が集まらないと廃部になってしまうという。琴吹紬という仲間を加えて、最後の一人をさがしているころ、「軽音部」を軽い音楽(口笛など)と勘違いしていた楽器初心者・平沢唯が入部してくる。

彼女たち4人の部活動を通じた交流や日常生活を和気藹々と描いた作品。二年目からは、練習熱心な後輩中野梓が入部してきて・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

WORKING!!

制作会社 A-1 Pictures

あらすじ

北海道某所にあるファミリーレストラン「ワグナリア」。あるきっかけで小鳥遊宗太はワグナリアでバイトとして勤務することになった。初日、意気込んでそのワグナリアに初出勤する宗太であったが、店長の白藤やスタッフのまひるをはじめ、一筋縄ではいかない個性的なスタッフ達にただただ狼狽するばかり。しかし、当の宗太も「小さいものがひたすら大好き」という独特の嗜好ゆえに、極めて低身長のぽぷらに惹かれたのでバイトとして働く決断をした、という世間の一般観念とはズレた変わり者であった。ここに一癖も二癖もある個性的な面々が集まったこのワグナリアで、今日も騒がしい日常が展開される